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無料でダウンロードできる!DSM-Ⅴに基づいた資料まとめ

 

はじめに

DSMとは

アメリカ精神医学会(American Psychiatric Association)が作っている、心の病気に関する診断基準のこと。Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disordersの頭文字をとった略称。世界的に広く用いられており、日本では「精神障害の診断と統計マニュアル」「精神疾患診断統計マニュアル」などと呼ばれる。

DSM(でぃーえすえむ)とは - コトバンクより)

 

発達障害について、医師の診断はこのDSMに基づいて出されます。

 

そしてこのDSMは平成23年にⅣ→Ⅴへと切り替わり、診断基準のいくつかが大きく変更されました。しかしながら、昔作られたパンフレット等の情報資源は即座には改編されません。

 

これ分かりやすくて良いなと思ったパンフレットでも、広汎性発達障害(PDD)が診断としてあるという様な記述があるものもあり、人に紹介するには気が引ける資料は結構多いです。

DSM-Ⅴでは、アスペルガーや広汎性発達障害自閉症といった診断名が無くなり、それらが自閉症スペクトラムの連続体の一部として統合されました。

政府広報オンライン発達障害って、なんだろう?|理解する ~発達障害って何だろう?~:政府広報オンライン」すら、分かりやすいですがDSM-Ⅳでの診断基準のままです)

 

DSM-Ⅴの変更を汲んだ解説は、個人ブログ等では色々と資料が見つかるのですが、公的な文書で分かりやすく書かれているパンフレットはなかなか無く、どこかの自治体や公的機関が作成していないだろうかと今まで探していました。

 

しかし、ここ最近、2冊ほど記述のある公的機関のパンフレットが見つかりました!今回はその2冊を紹介したいと思います。

※3月4日に新たに追加しました。

 

 

資料の紹介

 

一冊目

発達障害者支援ハンドブック2015(東京都福祉保健局)

 <ダウンロード

詳しく言うと、このハンドブックの第1章「発達障害を理解しよう」にDSM-Ⅴの観点を含めた障害特性の説明が掲載されています。 8~9ページにはICD10(WHOの国際疾病分類)とDSM-Ⅴの「診断名参照表」が載せられています。

元ページ:発達障害 東京都福祉保健局

 
二冊目

 発達障害のある人と支援者のために

 <ダウンロード

図やイラストを使って分かりやすく書かれています。各章にある「TOPICS」では、改訂後の変化についてのコラムが多数記載されています。特に、第2章12ページの「DSM-5の自閉症スぺクトラム症(ASD)について」「DSM-5 病名の日本語訳について」等の記述が興味深いです。

 元ページ:神奈川県発達障害支援センター かながわA - 神奈川県ホームページ

 

三冊目※3月4日に追加

心理学ワールド(日本心理学会)

 日本心理学会が発行している機関誌「心理学ワールド」の中の「特集/自閉症スペクトラム障害」でDSM-Ⅴ改訂後の変化についてかなり触れられています。

 また、特集/数から算数への「算数障害とはいったい?」も参考になりました。

 

 

関連書籍の紹介

余談ですが、より専門的に知りたい方にはコチラ ↓ が分かりやすいかもしれません。

臨床家のためのDSM-5 虎の巻

臨床家のためのDSM-5 虎の巻

 

 (知り合いの先生から紹介して頂きました)

 

医師からの診断結果は受験等、進路に関わることもありますので、できれば新しい情報を知っておきたいところです。

是非お役立て下さい。

 

他にも、DSM-Ⅴが前提のパンフレットがあるかもしれません。見逃している可能性が高いので、コメント等でご一報頂けると嬉しいです。